
- 竹谷
- ゴルフ場のお土産にパンを提案したのも橋本さんが初めてでしょう。
- 橋本
- 私は昔からゴルフをやりますが、家族に後ろめたくて、「おみやげ買って帰ろうかな」と思う。そこで葉山カントリークラブに交渉して、「パンの進物」を始めました。食パンと「ぶどうパン」を出しましたが、食パンというのは安い。1本600円。600円で買えるお土産なんてあまりない。600円で喜んでもらえるなら、こんないいことはない。100本とか150本とか注文が入りました。しかし、土日が忙しくなり、配達の時間に製造が間に合わなくて、断ってしまいました。葉山カントリーのマネージャーが、ゴルフ関係者の全国ミーティングで、『お土産でパンが売れる』と発言した。そこからパンをお土産にするゴルフ場が全国に出てきたようです。
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- 竹谷
- モーニングが大変人気で行列ができているということですが。
- 橋本
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せっかくリテイルベーカリーで窯がすぐそばにあって、そこから焼きたてのパンが出ますので、「焼きたてのパンってこれだけ違うんだ」というのを味わってもらいたいと思って、モーニングを始めました。おかげさまで、1日60人、多いときは100人ぐらいお客さんが来ます。
食べ放題が「売り」ではなく、焼きたてのパンを満足いくまで食べてもらうことが、結果として食べ放題になっているだけ。お客さんによって食べる量はちがいますからね。それが、テレビに「食べ放題」と出てしまった。本当の狙いは、焼きたてのパンを食べてもらいたいということです。ティールームのスタッフが、スープとサラダメニューは日替わりで考えています。同じメニューは出さない。なるべく旬のものを出す。昨日は息子がスズキを釣ってきたので、おろしてサラダにしたり。
野菜は地のもの「鎌倉野菜」を週に3回お農家さんが入れてくれる。カフェで使うだけでなく、販売もしています。売る場所を提供するだけで、お金はいただいたりしない。ただ「新鮮な野菜を使って」と、野菜をもらっています。
- 竹谷
- カフェでおいしいサラダを食べて、同じ野菜がここで売っているとしたら買って帰るでしょうね。

- 橋本
- 鎌倉野菜は東京のレストランの料理人が、わざわざ朝一番の電車で買っていくぐらい有名です。そこで、桜木町の店でも鎌倉野菜のサラダとサンドイッチを始め、野菜も売るようにしました。珍しい京野菜とか、イタリアやフランスの種を使ったナスやレタス。そういうものをサラダにしたり、サンドイッチにしています。桜木町の店は一時売り上げが減っていましたが、おかげさまでお客さんがまたついてくれるようになった。
主婦やサラリーマンの方が、意外と高い生鮮野菜を買ってくれて、ついでにパンも買ってくれたり、カフェに入ってくれたりする。
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