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【西山逸成氏プロフィール】 ル・プチメックオーナーシェフ。 1968年(昭和43年)、京都府福知山生まれ。イブ・モンタン主演のフランス映画『ギャルソン』と、テレビで見た三国清三シェフに憧れて、フランス料理の道を志す。レストランでの料理人修行、京都フリアンディーズでのパン修行を経て、渡仏。各地で料理の修練を積むとともに、フランス文化を吸収。1998年にル・プチメックを京都に開店、全国から客がやってくる人気店へ押し上げる。2009年には3軒目を東京新宿にオープン。また、今年11月にはサンドイッチ専門店「レフェクトワール」を原宿に出店する。
営業時間/11:00 ~ 21:00(日祝は20:30まで) 定休日/新宿マルイ本館の休業日に準じる http://www.le-petitmec.co.jp/
新宿通りに面したマルイ1Fという一等地に店舗を構える。グリーンで統一した店舗は西山シェフの考える「フランス」をイメージ。ジャック・タチなど古き良きヌーヴェルヴァーグ映画のポスターを貼り、BGMにフランスのラジオ放送を使用、いつきてもかっこいいフランスがある。 バゲット、クロワッサンなど、王道のフランスパンで高い評価を受ける。バゲットは定番のバゲット、バゲット・リュスティック、バゲット・ルヴァンなど数種類を用意。自家製酵母を使用したミッシュ、渋皮栗と柚子のパンなどフルーツを使ったハードパンも充実している。フランス料理の技法を活かしたサンドイッチは、パンの世界に新風を吹き込んだ。パテ・ド・カンパーニュのサンドイッチは特に名高く、フルムダンベールとセロリのサンドイッチではまったく新しい組み合わせを提案。また、小さいポーションのバンズを使ったプチサンドもかわいい。 あんぱんやカレーパンは決して置かず、ドーナツの代わりにベニエ(揚げパン)を置く。焼き菓子も秀逸で、タルトやクイニーアマンには本当のフランスらしさがある。 店内にはイートインスペースあり。
最初に今回のお話をいただいた時は、丁重にお断りをさせていただきました。 その理由は、竹谷先生を私淑する多くのパン職人さんがおられる中、正しい知識や理論といったものをまったくというほど知らずに今日まで来た僕が竹谷先生と「対談」などおこがましいとしか思えないためでした。 日清製粉の三浦さんの「大丈夫、大丈夫」という言葉に背中を押され、初めてお会いした竹谷先生は、終始柔和な表情でいろんなことを僕にでも理解できるようにお話してくださいました。改めてパンは面白いと思いましたし、竹谷先生のお話は、ずっとでも拝聴していたいものでした。 また製パン理論だけでなく、竹谷先生の人となりからは、良き薫陶を受けた思いがします。 素晴らしい機会を与えていただき、本当にありがとうございました。
とにかく、素直、謙虚、勉強熱心というのが第一印象です。これでは、西山氏を嫌う人が居ないわけです。パン屋としての立ち位置もこれまでの我々とは違うところにあるように思え、それは経歴をお聞きして納得しました。早くに「30歳で独立する。」と決めていたそうですが、それまでの経験は、むしろ料理人としての方が長く、フランスへ2年間の留学も経験しています。帰国後1年間は以前のベーカリーオーナーの2号店立ち上げをお手伝いして、目標通り30歳で独立を果たしています。お客様を大切にする姿勢は本質的なものでしょうが、スタート時の苦労がそれをより本物にしています。「自分は不器用」と言っていますが、それを差し引いても余りある、舌の持ち主です。パンへのアプローチが味、焼き色、外観から入り、本からの知識とこれまでの経験、アイデアで本質に迫るあたりは、これまでの製パン技術者とは本質的な違いを感じます。パンと料理、どちらに力を入れるというのではなく、本当の意味でのマリアージュが出来るのが西山氏と思える対談でした。 これからのご活躍を楽しみにしております。
※店舗情報及び商品価格は取材時点(2012年11月)のものです。最新の店舗情報は、別途店舗のHP等でご確認ください。