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2015年10月14日[京都]

京都祇園にハラル認証ラーメン店 イスラム教徒に「安心して食事を」

京都祇園にハラル認証ラーメン店 イスラム教徒に「安心して食事を」

 京都・祇園に10月5日、「京都からあげ梅しん」や「京都焼肉梅しん」を展開する「日の出興産」監修のハラルメニューを提供するラーメン店「Halal麺亭祇園成田屋」(京都市東山区花見小路通新橋東入林下町、TEL075-531-8200)がオープンした。

東京浅草のハラル認証ラーメン店「成田屋」からのれん分けした同店。

 ハラル認証は、イスラム教の戒律で食べることを禁止されている豚肉やアルコール類(ハラム)を使わないメニューに与えられる民間の品質認証規格。日の出産興社長山口達宜によると、国や地域によってハラル認証に対する基準が異なり、全てのイスラム教徒が日本で食事を安心して楽しむことは難しいという。同店は、日本イスラーム文化センターのハラル認証を取得している。

 ムスリムフレンドリーなど、ハラルを意識した飲食店もあるが、同店では、よりイスラム教徒が安心して食事ができるよう、しょうゆや鶏肉、麺などの食材全てをハラル認証されたものを使用している。店舗面積は約15坪。席数は19席。食事だけでなく、イスラム教徒に安心して京都観光を楽しめるよう店内には礼拝スペースと洗い場を完備。スタッフには、日本人スタッフのほかイスラム教徒のパキスタン人とマレーシア人が在籍している。

 同店では、看板メニューの「京まぜそば」(1,200円)やしょうゆラーメン(700円)、「100%HALAL鶏のからあげ」(Sサイズ=300円〜)などを提供。麺は、浅草で提供している小麦粉などの原料もハラル認証された特注品を使用。豚肉のチャーシューの代わりに炙(あぶ)り鶏をトッピング。しょうゆもハラル認証を取得した、アルコール分が極めて低いものを使用しているという徹底ぶりで、100パーセントハラルのラーメンが完成した。同時に無添加、無化調で作られた同店のラーメンは、オーガニックメニューであることも自慢の一杯。ベジタリアンにも対応しており、希望があれば、鶏肉と鶏がらスープを抜き、昆布とカツオだしのみのスープに変更することもできる。

 営業時間は11時〜20時。不定休。

(烏丸経済新聞)

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